学校長の挨拶

 

理事長・校長

 今日から2月が始まります。  
 2月の和風月名は如月です。衣を何枚も重ねて寒さを凌ぐ「衣更着」という意味もありますが、「生更ぎ」といって草木の芽が張り出す、という意味もあるようです。まだまだ寒い日が続きますが、体を温めて、インフルエンザやかぜに負けないで、近づく春を待ちたいものです。

 4年前、京都市で開かれた全国高校教頭・副校長会研究協議大会に参加した際、当時の京都大学総長で、現在、理化学研究所理事長をされている松本紘氏の講演を聞く機会がありました。 「未来への投資 ~育人~」というタイトルでのお話しでした。その中で、松本氏は、子どもたちに「四(し)がくの力」を身につけてほしいと言われました。
 「四がくの力」とは、一つは、「学力」。これは文字通り。次に、「額力」。これは額の後ろの前頭葉が司る情、思いやり、物事を整理する力です。そして、「顎力」。あごの力。しゃべる力、物事を人に伝える力や食べる力、つまり健康です。最後に、「楽力」。どのような仕事をしても楽しむ力です。ぜひ心がけて身につけてほしい、社会で成功する人はこの「四ガクの力」が優れているように思う、と話されました。

 学力、額力、顎力、楽力。私たち大人は、子どもたちが進んだそれぞれの分野で、社会で活躍してくれることを願っています。そして活き活きと生きていくことを望んでいます。それには、この四つのがく力はどれも大切なものです。人の気持ちを感じ取り相手を思いやることや笑顔で言葉がけができること、何ごとも明るく楽しめること、そういうことは、人として、すべての人間が持っていてほしいものです。そうすれば、誰もが願う、住みやすい社会、世の中に近づくはずです。ところが、ルールを無視して自分のしたいことを好き勝手にする大人や自分のことしか考えられない自己中心的な大人、自分より弱い立場のものには平気で強がる大人、など、テレビや新聞の報道等で見かけ、ときには目の当たりにすることもあります。そういう大人は、どこかに迷惑をしている人や困っている人、我慢をしている人がいることは頭にもないでしょう。子どもたちに夢や希望を与える存在である大人がこれではいけません。教育は未来の大人を育てる営みです。学校は、普段の生活の中で、地道な教育活動の中で、この「四がくの力」を自然と身に付けていくところでなければなりません。決して、頭でっかちのモンスターや心の無いエリートを育てるところではありません。どんなにすばらしい教育理念や環境があっても、最後は人と人との心の交流があるかないか、そこが一番のポイントのように感じます。

 親が子どもを学校に通わせることは、子どもの未来への投資です。そして、それはこれからの日本への投資でもあります。一学校としての本校も、建学の精神に則った教育を支持していただいている方に来ていただいています。変えてはいけないところは守る覚悟と変えるところは変えていく勇気がこれから必要になるでしょう。人を育てることは大変です。しかし、だからこそやりがいは格段にあります。本校もお預かりした子どもたちのためにこれからも多くの先生たちが日々奮闘します。

 中学校・高校とも入試は終わりました。4月にはどんな子どもたちを迎えられるでしょうか。楽しみです。

  

2018年2月1日  校長 陣内恵二

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