理事長のコラム「本のある風景」

No.1「リオの伝説のスピーチ」

 あらためて「リオの伝説のスピーチ」を読んだ。『あなたが世界を変える日』(学陽書房)の中に日本語と英語の原文で紹介されている。著者はカナダ在住のセヴァン・カリス・スズキという日系四世の女性

◆1992年、リオデジャネイロで開かれた「地球環境サミット」で、当時12歳のセヴァンさんが居並ぶ各国首脳を前に「この星をこれ以上、壊さないで」と6分間、マイクを握った。その感動的な話こそ「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれている

◆「私の話には裏も表もありません」と始まった少女の演説。「自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけが違う。私がここに立って話しているのは、未来に生きる子どもたちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。そして、もう行くところもなく死に絶えようとしている無数の動物たちのためです」

◆ものすごい勢いで壊されている地球環境や、深刻な〝南北問題〟に触れ、「買っては捨て買っては捨て、それでも物を浪費し続ける北の国は、貧困に苦しむ南の国々と富を分かち合おうとしません。自分の富を、そのほんの少しでも手放すことが怖いのです」

◆争いをしないこと。話し合いで解決すること。他人を尊重すること。散らかしたら自分で片づけること。生き物をむやみに傷つけないこと。分かち合うこと。欲張らないこと。どれも子どものころ大人から教えられることなのに、「なぜ、あなたたちは、私たちにするなということを、しているのですか」

◆今、そこにある危機を脱し、世界を変えるにはどうすればいいのか。伝説のスピーチは、その術が「わたしにも、こんなにある」ということを教えている。

理事長 富吉賢太郎

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