理事長のコラム「清和の窓から」

No.11 世の中を見る目と社会貢献

世の中には頭の下がるような、感心な人たちがいる。 ベトナムのフエ市にある「子どもの家」は東京の元小学校教諭小山道夫さんが創設した施設。20年以上前、親も住む家もないベトナムのストリートチルドレンに「暖かい屋根と食事を」と自費を投じた。

きっかけは夏休みを利用したベトナム旅行だった。朝起きてホテル近くを散歩していたら、路上をねぐらとしている大勢の物ごいの子どもたちに囲まれた。この現実に衝撃を受けた小山さんは1995年、23年間勤めた教職を投げ打ち、単身ベトナムへ。現地で日本語教師をしながら生活費を稼ぎ、日本での退職金や仲間のカンパで「子どもの家」を建設したという。現在もここで30人を超える子どもたちが暮らし、規則正しい生活を送っている。

世界に目を向け、その現実を知り、どうしても通り過ぎることができず社会貢献活動に身を投じる人がいる。カンボジアの首都プノンペンに孤児たちの施設「希望の家」を建てた多久市出身の松永茂妥さんもそうだ。大学卒業後の1993年1月、国連ボランティアとしてカンボジアへ。8カ月の現地活動の中で松永さんが見たものは、やはり貧しくて学校にも行けず、笑顔のない子どもたちだった。

松永さんはカンボジアの子どもの人権を守る会を組織し、それを母体に98年7月、親のいない子どもたちに家族のようなホームを―と「希望の家」を開設した。松永さんは今も支援活動を続けている。そんな松永さんのことを「希望の家」の子どもたちは「日本のお父さん」と呼ぶのだそうだ。

「目の前にやるべきことがある」。松永さんの人間愛と高い志には頭が下がる思いだが、私たちのすぐそばに、学ぶべき感心な人たちがいることを知っておきたい。

理事長 富吉賢太郎

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