清和の窓から

2025.10.03

理事長コラム「清和の窓から」120  自己肯定感「宇宙はみんなつながっている」(下)

自己肯定感「宇宙はみんなつながっている」(下)

 

自己肯定感とは、その名の通り、何でも前向きに考えて、努力すること。失敗しても悲観せず「何とかなるさ」と気分一新、また挑戦する気持ちになれるかどうか。

大丈夫、大丈夫! 何でもポジティブに、日ごろから自分のことを信じ、物事を素直に受けとめられる。つまり喜・怒・哀・楽の感情・・・嬉しい 悔しい 悲しい 楽しいをそのまま言葉や行動を通して表現できる。また、自分はどんな時も、一人じゃない、誰かがそばにいてくれると思えるかどうか。これが大事だと考えます。

それでは、「宇宙はみんなつながっている」という、何だかワクワクするようなポジティブなお話です!

佐賀とも縁がある宇宙物理学者で佐治春夫さんという人がおられます。もう90歳を超え、北海道の美瑛町にある「美宙(みそら)天文台」の台長さんです。佐治さんは若い頃、NASAの壮大なミッションである宇宙探査機ボイジャーの計画にも参加した偉大な博士です。

佐治さんは、ものの見方の大切さを、誰にでも分かるようにやさしく説かれる。

例えば、ある一つのモノを見て、A君は「それは◯円だ」と言い、Bさんは「それは長方形」だという。二人が見ているものは同じ一つの円柱なのに、違うものに見えている。佐治先生は、A君とBさんの見方が違うからそうなるのだと。A君は円柱を真上から見ているから円にしか見えないし、Bさんは真横から見ているから長方形にしか見えない。ちょっと斜めから見てみると、それは立派な円柱に見える。

佐治さんは、見方を変えること、何でも柔軟に物事を見ることが出来ること、これが大事だ。これができれば。何でも前向きになれると言われるのです。つまり自己肯定感も高くなってくるのです。

佐治晴夫さんの著書「宇宙の風邪に聴く」を少し紹介しましょう。

この本には、私たちが暮らす、住んでいるこの地球と、私たちの命のはじまりは、137億年まえの宇宙大爆発、すべてはここから始まったとあります。そしてみんなつながっている。みんなというのは人間だけじゃない。人も自然も、何もかも宇宙はみんなつながっていると言われています。それはなぜか?

例えば、人は酸素がないと生きていけない。酸素は草木がないと出来ない。草や木は水、雨が降らないと育たない。雨は雲がないと降らないし、雲は太陽がないと出来ない。このように人-草木(自然)―水―雨―雲―太陽・・・みんなつながっている。

こう考えることが出来れば人は誰でも前向きになれる。失敗しても挫けない、頑張ることができる。そして前向きになれば、人にもやさしくなれる。人をイジメたりなんか絶対しない。みんな宇宙の仲間だから・・・。

最後に、「ハチドリのひとしずく」というアンデスの昔話です。

ある日、アンデスの村で山火事が起きた。「みんな逃げろ!」

しかし、小さなハチドリは、自分のくちばしに水をつかんで、火の中にそれを落として火を消そうとする。何度も何度も、それを繰り返して。森の中に住む動物や他の鳥たちは、「止めろ!そんなことしても無駄だ!危ないぞ!」と叫ぶが、ハチドリは「私は、私に出来ることをするんだ!」

この昔話、何でもあきらめないこと。誰にでもやるべき役割があること。そっして、それを愚直に実行すること。それが大事なことだと教えてくれますね。いかがでしょう!

 

                  理事長 富吉賢太郎


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