清和の窓から

2020.10.29

No.34  「わたし遺産」にチャレンジ!

三井住友信託銀行佐賀支店の支店長さんから第8回「わたし遺産-私が綴る、未来に伝える物語」への応募要請がありました。これは同銀行が取り組んでいる文化事業の一つで、日々の暮らしの中で、人・モノ・コトへの思いや感動を400字以内でまとめて応募するのです。

小・中・高校生たちをも対象に実施されているコンクールで、頂いた昨年の受賞作冊子と応募要領は図書館に置いてありますが、開いてみたら学校賞というのがありました。昨年は全国57校からの応募があったようです。「淸和の生徒さんたちに勧めてください。理事長さんも応募していいですよ」と言うことでしたので、早速、思いつくまま書いて応募しました。

皆さんたちも原稿用紙1枚、勉強の合間にサラサラと綴って挑戦してください。学校賞期待します。私の応募作品を紹介しようと思いましたが、来年の審査発表で入賞していたら紹介します。

ということで、文章を書くことについて、少し・・・。

形式的で非効率な仕事ぶりを「お役所仕事」。難解で分かりづらい言葉を「お役所言葉」。「お役人」などと皮肉られたりもされる。けなされる側は頭にくるだろうが、作家の井上ひさしさんなんかはもっと手厳しい。「昔からお役人はわけのわからない文章を書くことで知られています。私たち国民が書くものとはまるで肌合いの違う文章を書く」(『日本語観察ノート』から)。その例として(1)漢字を多く使う(2)カタカナ語が多い(3)造語を多く発明する(4)独特の言い回しをする。

確かにうなずける指摘で、今も定番の「善処する」「鋭意努力する」「可及的速やかに」等々、国会答弁などは依然として「お役所言葉」のオンパレードのようだ。「総合的俯瞰的に・・」など訳分からない。

以前、新聞社に入社したばかりの時、「校舎の老朽化に伴い、新しく建設される・・」と書いた原稿を出したら、デスクから「校舎が古くなったので・・」とあっさり直された。漢字や熟語を入れた方が格調高そう-というのは錯覚で、誰が読んでも分かりやすい素直で気取らない文章を心がける私の第一歩となった。

文章は力を抜いて、やさしい言葉で、ありのままを。皆さんたちの「わたし遺産」ぜひ、書いてください。応募は11月30日まで大丈夫です。原稿用紙1枚にチャレンジを!

理事長 富吉賢太郎

2020.10.29


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