清和の窓から
No.73 清和の陽光を浴びながら・・
元気はつらつ、笑顔はじける新入生が仲間入りをして、学園がグッと賑やかになりました。春の明るい日差しの中で、まさに躍動している皆さんを見ていると元気がでてきます。
春四月の別名、異称には「卯月(うづき)」「木葉採月(このはとりづき)」「夏端月(なつはづき)」など、いくつもありますが、その中に「清和月」という呼び名もあります。「清和」という言葉には、「さわやかに空は澄み切り、晴れてのどかな春の時」という意味があるのです。そう、今、皆さんが浴びている明るい光こそ、まさしく「清和の陽光(ひかり)」なのです。令和5年度のスタートにあたって、ここで学ぶ人たちすべてが、入学から卒業まで、「清和」そのものの学園生活を送ってくれることを願っています。
清和を学びの場所として選んできたくれた中学、高校生の皆さんに、どんな学びの機会をつくってやれるか、学園運営は常に問われていますが、価値観が多様化する中で、強く思うのは、皆さんには、何事にも臆することなく、きちんと自分の意見が言えるような、たくましさを身につけてほしいということです。そのためには、どんな教育が必要か。また、学校運営はどうあるべきか、先生たちと協力し、保護者や生徒の意見も聞きながら、いろいろ考えていきたいと思います。誤解や意見の違いも必ず出てくるでしょうが、何事も「聞く」「話す」「考える」というプロセスの中で解決できると信じています。
清和学園は今年、創立112年。1世紀を超えて積み重ねられた、この歴史と伝統に誇りを持ち、さらなる未来を見据えて皆さんと向き合っていきたいと思います。子どもを思う気持ちは何と言っても親、保護者の思いに勝るものはないと思いますが、子を思う親の愛に少しでも近づけるよう、先生たちにも頑張ってもらっています。
教育というものの〝一丁目一番地〟は「ここで学ぶ生徒すべてを、とにかくかわいいと思うこと」。そして、学校運営の真ん中の軸は「生徒にとって、何が大事で、どうあるべきか」。この軸をぶらさないことが一番だと思います。簡単ではなく、難しいことではありますが、そのための努力は惜しまず続けたいと思います。勉強もスポーツも、文化活動も社会貢献ボランティアも、そして友情も師弟愛も…。 わくわくするような「佐賀清和学園」を、みんなで力を合わせ、つくっていきましょう。
理事長 富吉賢太郎
2023.4.7