清和の窓から

2020.07.28

No.30  平和を考えてみる機会に・・

① 四月に読んだもの

黒い眼と茶色の眼(徳富蘆花)車輪の下(ヘルマン・ヘッセ)愛と認識との出発(倉田百三)春の水(ツルゲーネフ)ボヴァリー夫人(フローベル)デミアン(ヘルマン・ヘッセ)額の男(長谷川如是閑)

② ぼくの高校時代の目標

  • ・読まねばならぬ図書 和書300冊 英書15冊(1日4ページ)
  • ・英語を日本語なみに読めるようにする。
  • ・体力を増進する。積極的に運動し、休憩時間は本を読まない。

いきなり驚いたでしょう。これは高校生になったばかりの人が今からちょうど80年前に書いた日記のほんの一部です。『わがいのち月明に燃ゆ』という本にまとめられ、1967年に出版された。林尹夫という旧制三高(現京大)の学生で、学徒出陣で戦死した若者の遺書といってもいいのですが、とにかく、読んでいて、まだ17、8歳の若者の精神性の高さに言葉もない。

私は大学入学の時、たまたまこの本を見つけて、読んで打ちのめされそうになった記憶がある。今どき、ここで紹介したのは、みなさんの頭の片隅に、むかし、自分たちと同じぐらいの人が、こんなことを考えていたのか、と思うだけでも背筋がシャンとなるかもしれないと思ったからです。そして、「終戦の日」のある8月には平和を考えるいい月だと思うからです。

林尹夫はどんな本の読み方をしていたのか、もう少し、本文を引用してみよう・・・
「・・・まずほくのなすべきことは、徹底的に読書せなばならないということである。5月6日より、このノートに感想を記し、別のノートは読書録として忠実に記載しつつ、厳密なる自己反省をなしてゆきたい。徹底的に努力することのみが、ぼくを生かすことだ。slowでよい。しかも、steadyでなければならない」

いかがでしょうか。時代は違うとは言え、皆さんたちとほぼ、同じ年齢の人の日常です。

理事長 富吉賢太郎

2020.07.28


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